2007年5月23日水曜日

運営費交付金

 新聞報道によると、財務省が財政制度等審議会(財務相の諮問機関)へ国立大学法人への運営費交付金配分方法について、競争原理を加味した試算を提示したという。正式な報道発表なのかどうかわからないが、財務当局に意図があることに間違いはないでしょう。それにしても乱暴な数値資料でございます。この試算によると、交付金額は最大規模の総合T大学は2.1倍、教育系単科大学のH大学は10分の1になるといいます。まず、文部科学省科学研究費補助金(科研費)に基づき試算されたとありますが、補助金の総額なのか件数かがわからないです。財政制度等審議会のHPも見たけれど、当然ながら全然資料はありません。
 総額であれば、理系で応用系(医学、工学など)の研究をしている大学は断然有利でしょう。この考え方は、橋を建設する場合に、その経済効果のみで着工順位を決めるようなものですね。実際には、地方の振興とかその地域のニーズ、経済発展のバランスなど諸事情が考慮されて予算が配分されているはずです。
 まあ、これは国立大学が法人化されたことの「影」の部分の一つですな。それにしても、影の部分が多すぎるんだな。国立大学への予算配分が、運営費交付金に基本的に一元化されたことで、財務当局のコントロールが強大になったということです。法人化を進めた文科省も国立大学協会も、こういう事態はたぶん想定外だったことでしょう。財務当局は、上に述べたように費用対効果という点で競争原理を導入しようと図るわけですが、公共事業とかだってはっきりその効果を測定しているわけでもないんですけどねえ。そこに、科研費というわかりやすい指標がころがっていたということですが。財政制度等審議会メンバーの方々の良識に期待するしかありません。とほほ。